関西を代表する名湯、有馬温泉への旅行を計画しているものの、最近耳にする熊のニュースに少し不安を感じていませんか。有馬温泉が位置する神戸市北区をはじめ、隣接する三田市や六甲山周辺では、近年ツキノワグマの目撃情報が寄せられています。
特に有馬富士公園で撮影された熊の写真や、神戸市の熊出没マップを見ると、具体的な対策の必要性を感じるかもしれません。過去には兵庫県内で熊による事故も発生しており、正しい知識を持つことが安全な旅行の第一歩となります。
この記事では、兵庫県の公式情報や神戸の熊マップを基に、最新の出没状況から具体的な対策まで、あなたの疑問や不安を解消します。
- 有馬温泉周辺の最新の熊出没エリア
- 目撃情報があった具体的な場所と日時
- 熊に遭遇しないための具体的な対策
- 万が一遭遇した場合の正しい対処法
有馬温泉と周辺エリアの熊出没情報

- 有馬温泉周辺の最新の熊出没エリア
- 目撃情報があった具体的な場所と日時
- 熊に遭遇しないための具体的な対策
- 万が一遭遇した場合の正しい対処法
神戸市での熊の出没状況について

有馬温泉が位置する神戸市は、六甲山系という広大な自然と市街地が非常に近いという地理的特徴を持っています。近年、この山間部でツキノワグマの出没が確認されており、特に六甲山系の北側に広がるエリア、つまり神戸市北区での目撃が中心です。しかし、熊は長距離を移動する能力があるため、注意は市全体に必要だと言えます。
特筆すべきは、令和3年6月に高級住宅街として知られる芦屋市の北部、城山(鷹尾山)でハイカーによって目撃された事例です。芦屋市は神戸市のすぐ東隣にあり、六甲山系を通じて生態系が連続しています。
このエリアは、普段から多くの市民が気軽にハイキングや散策を楽しむ場所であるため、このニュースは大きな驚きをもって受け止められました。当初は「大型の猪と見間違えたのではないか」という意見もありましたが、芦屋市が注意喚起を行うなど、専門家は熊である可能性を重視しています。
市街地近くでも油断は禁物
「自分の住んでいる場所は市街地だから大丈夫」という思い込みは危険です。山林と住宅地が隣接するエリアでは、常に出没の可能性があるという意識を持つことが大切になります。
特に、熊の活動が活発になる早朝や夕方の時間帯は、散歩やジョギングの際にも一層の注意が必要です。
このように、神戸市およびその周辺では、熊の活動範囲が従来考えられていたエリアから拡大し、より人間との生活圏に近づいている可能性が考えられます。観光やレジャーで訪れる際は、必ず最新の公式情報をチェックし、慎重に行動することが求められます。
有馬温泉を含む神戸市北区の熊情報

日本三古湯の一つに数えられる有馬温泉は、神戸市北区有馬町に位置します。この神戸市北区は、六甲山の豊かな自然の恩恵を受ける一方、兵庫県内でも熊の目撃情報が比較的多く報告されてきたエリアです。
温泉街の風情と豊かな自然環境が調和している点は有馬温泉の大きな魅力ですが、それは同時に野生動物との距離が近いことを意味します。
温泉街の中心部から少し足を延ばし、瑞宝寺公園や鼓が滝公園、あるいは六甲山へ続くハイキングコースを散策する際には、熊と遭遇する潜在的なリスクも考慮に入れなければなりません。
神戸市が発表している情報によると、北区では農地や山道での目撃が中心となっています。特に、夜間や早朝に車で走行中に道路を横切る熊が目撃されるケースが多く報告されています。これは、熊が夕方から早朝にかけて採餌(餌探し)のために活発に行動する習性を持っているためです。
有馬温泉に宿泊して、朝の清々しい空気の中、周辺を散策したいと考えている方も多いでしょう。その際は、決して単独での行動は避け、複数人で会話をしながら、さらに熊鈴やラジオなど音の出るものを必ず携帯してくださいね。
温泉街のメインストリートを歩いている時に熊に出会う可能性は極めて低いですが、周辺の山林には確実に生息しているという事実を理解し、適切な備えをしておくことが、安心して有馬温泉の旅を満喫するための重要な鍵となります。
近隣の六甲山での熊目撃情報

神戸のシンボルであり、年間を通じて多くの登山者や観光客で賑わう六甲山系。しかし、この身近なレジャースポットにも、熊出没のリスクは確実に存在します。
前述の通り、令和3年には芦屋市の城山(鷹尾山)付近での目撃情報があり、現地の芦屋川登山口などには直ちに注意喚起のポスターが設置されました。
これまで六甲山で注意すべき野生動物といえば、もっぱらイノシシでしたが、「熊」という新たな脅威の出現は、多くのハイカーに安全意識の見直しを迫る出来事となりました。
六甲山でのハイキングで注意すべき点
六甲山系を安全に楽しむためには、これまで以上の注意が必要です。
第一に、「必ず最新の目撃情報を確認する」ことです。神戸市や兵庫県のウェブサイトでは、市民から寄せられた目撃情報が随時更新されています。登山計画を立てる際には、自分の予定ルート周辺で最近、目撃情報がないかを必ず確認する習慣をつけましょう。
第二に、「人の気配を常に発信する」のが非常に有効です。具体的には、熊鈴やラジオを携帯し、複数人で楽しくおしゃべりをしながら歩くことです。熊は本来、人間を恐れ、避けようとする臆病な動物とされています。人の存在を音で事前に知らせることで、熊が自らその場を離れていき、バッタリ出くわすという最も危険な状況を避けることができます。
熊鈴の効果についての議論
一部では「人慣れした熊は熊鈴の音を気にしない、むしろ寄ってくる」という意見もありますが、専門家の間では依然として熊鈴の有効性を支持する声が多数派です。少なくとも、人を避けようとする性質を持つ大多数の熊に対しては、有効な対策と考えられています。
これまで「六甲山に熊はいない」というイメージを持っていた方も多いかもしれませんが、その認識を改め、しっかりとした対策を講じて登山を楽しむことが重要です。
神戸の熊マップで危険な場所を確認

熊の出没情報を効率的に把握する上で、非常に役立つのが「熊出没マップ」です。兵庫県や神戸市などの自治体は、市民から寄せられた信頼性の高い目撃情報を集約し、ウェブサイト上で地図と共に公開しています。これは、安全対策を考える上で欠かせないツールです。
これらのマップを確認することで、どのエリアで、いつ頃、どのような状況(例:歩行中、車で走行中など)で熊が目撃されたのかを、視覚的に、そして具体的に理解できます。有馬温泉への旅行計画や、周辺でのハイキングコースを選定する際には、出発前に必ずチェックすることをおすすめします。
どこでマップを確認できる?
信頼できる情報源として、以下の機関が公式情報を公開しています。ブックマークしておくと便利です。
- 兵庫県森林動物研究センター: 兵庫県全域の出没情報を、日付や市町名で検索できるデータベース形式で詳細に公開しています。最も信頼性が高い情報源の一つです。(参照:ツキノワグマ出没情報)
- 神戸市公式サイト: 市内の目撃情報を中心に、地図と共に注意喚起を行っています。身近なエリアの情報を得るのに適しています。
マップを見ると、出没が特定の地域に集中している傾向も見て取れます。しかし、「情報が掲載されていない場所=絶対に安全」というわけではないことを強く認識しておく必要があります。
熊は1日に数十キロも移動することがあり、また、すべての目撃情報が行政に報告されるわけでもありません。マップはあくまで過去のデータであり、リスクを判断するための一つの参考情報として活用し、山間部に入る際は常に注意を怠らないようにしましょう。
兵庫県内で発生した熊による事故

熊との遭遇は、単なる目撃にとどまらず、最悪の場合、深刻な人身事故につながる可能性があります。兵庫県内でも、残念ながら熊に襲われるという痛ましい事故が過去に発生しています。
特に記憶に新しい例として、令和7年5月25日に豊岡市但東町で発生した事故が挙げられます。この事故では、77歳の男性が実家へ帰省し、山仕事をしている最中に親子連れの熊に襲われ、腕と太腿に大怪我を負いました。幸い命に別状はなかったと報じられていますが、もし頸動脈や大腿動脈を損傷していれば、命に関わる重大な事態となっていた可能性がありました。
最も危険な遭遇「子連れの母熊」
ツキノワグマは冬眠中に出産し、春になると子熊を連れて行動を開始します。この時期の母熊は、子を守るための防衛本能が極限まで高まっており、非常に攻撃的になります。
子熊は好奇心から人の近くに現れることがありますが、それを見かけて「かわいい」と安易に近づいたり、写真を撮ろうとしたりする行為は絶対にやめてください。環境省も注意喚起している通り、近くには必ず神経質になった母熊が潜んでいます。
この豊岡市の事故の被害者は、都市部から実家へ帰省中の方でした。つまり、その地域の最新の熊の出没状況を日常的に詳しく把握していなかった可能性があります。
この事例は、久しぶりに訪れる場所や、初めて行く観光地では、「自分は大丈夫」という思い込みを捨て、現地の最新情報を能動的に入手しておくことが、自身の安全を守る上でいかに重要かという教訓を私たちに示しています。
有馬温泉へ行く前に知るべき熊の生態

- 隣接する三田市の熊の出没情報
- 有馬富士公園で撮影された熊の写真
- 兵庫県の熊出没マップで全体を把握
- 熊の活動が活発になる時期と時間帯
- 安全な有馬温泉旅行のための熊対策
- 有馬温泉で熊に遭遇しないための心得
隣接する三田市の熊の出没情報

有馬温泉の北東に隣接する三田市は、ゴルフ場や美しい里山が広がるエリアですが、こちらも熊の目撃情報が数多く報告されています。
特に有馬温泉からも車でアクセスしやすい県立有馬富士公園周辺では、出没が頻繁に確認されており、両エリアの熊が同じ個体群である可能性も指摘されています。
三田市から提供されている公式情報によると、目撃されるのは成獣よりも、体長60cm未満の子グマや「子グマらしき動物」が多いという傾向があります。これは、春に生まれた若い熊が秋に親離れし、自分の新たな縄張りや餌場を求めて行動範囲を広げている過程で、人里近くまで降りてきている可能性を示唆しています。
以下に、近年報告された三田市内での主な目撃情報を時系列でまとめました。具体的な地名と状況を見ることで、より現実的なリスクとして捉えることができます。
日時 | 場所 | 内容・特記事項 |
---|---|---|
令和7年10月6日 午後5時30分頃 | 福島大池南西付近の山道 | 車で走行中にクマを目撃。夕方の活発な時間帯。 |
令和7年7月4日 午後2時00分頃 | 友が丘交差点北側付近 | 体長約60cmの子グマらしき動物。住宅地に近いエリア。 |
令和6年12月17日 午前8時40分頃 | 有馬富士公園前バス停付近 | 停車中の車内から子グマを目撃。公共交通機関のすぐ近く。 |
令和6年11月10日 午前10時40分頃 | 加茂地区の栗園 | 動画で子グマを確認。栗は熊の好物の一つ。 |
令和6年11月5日 午前11時20分頃 | 県立有馬富士公園内ありまふじ橋付近 | 写真で子グマを確認(体長約50cm)。公園の中心部。 |
このように、昼夜を問わず、また公園や住宅地の近くといった様々な場所で目撃されていることが分かります。有馬温泉から三田方面へドライブや観光、ゴルフなどを計画している方は、これらの具体的な情報を念頭に置き、特に山道や林道では慎重に行動してください。
有馬富士公園で撮影された熊の写真

数ある目撃情報の中でも、写真や動画といった客観的な証拠が伴うものは、特に信憑性が高く、私たちに現実的な脅威をより強く認識させてくれます。前述の通り、三田市の県立有馬富士公園やその周辺では、実際に熊の姿がカメラに鮮明に捉えられています。
令和6年11月5日に、公園内の第1駐車場と第2駐車場を結ぶ「ありまふじ橋」付近で撮影された写真は、体長約50cm、体高約30cmという小さな子グマの姿を捉えていました。
さらに、そのわずか5日後の11月10日には、北西へ約2kmしか離れていない加茂地区の栗園で、同じ個体と思われる子グマが動画で撮影されています。短期間に近距離で相次いで確認されたことは、この周辺を縄張りとして定着している可能性を示唆しています。
子グマの目撃が意味すること
繰り返しになりますが、子グマがいるということは、その近くに必ず親熊がいると考えなければなりません。子グマは好奇心旺盛で、人間に対する警戒心が薄いため人の前に姿を現すことがあります。
しかし、母親は我が子を守るために非常に警戒心が強く、少しでも危険を察知すると、人間を威嚇したり、時には攻撃に移ることがあります。子グマの目撃は、最も危険な状況の一つなのです。
秋の行楽シーズンは、有馬富士公園もハイキングやバーベキューを楽しむ多くの家族連れで賑わいます。美しい紅葉の中、山に入る際は、「こんなにかわいい子グマに遭遇するかもしれないが、それは最も危険なサインだ」という意識を持ち、常に周囲への警戒を怠らないことが極めて重要です。
兵庫県の熊出没マップで全体を把握

神戸市や三田市といったミクロな視点だけでなく、兵庫県全体というマクロな視点で熊の生息状況を理解することも、リスク管理において非常に重要です。
兵庫県森林動物研究センターが公開している出没マップや調査報告を見ると、県内の熊の分布には大きな地理的特徴があることがわかります。
もともと、兵庫県に生息するツキノワグマは、「東中国山地」と「氷ノ山周辺」の2つの地域個体群に大別され、主に県北部の北但馬(豊岡市など)と南但馬(養父市、朝来市など)の山深い地域に集中して生息していました。しかし、近年の調査から、その分布域が徐々に南下・拡大している傾向にあることが明らかになっています。
推定生息数と管理計画
兵庫県は、平成28年に実施した科学的な調査の結果、県内に生息するツキノワグマの数を505頭~1,354頭と推定しています。これは、関東の奥多摩山塊の推定生息数(約500頭)と比較しても、その2倍以上にもなる非常に大きな個体群です。
このため兵庫県では、人と熊との間で発生する軋轢を軽減し、持続的な共存を目指すため、科学的根拠に基づいた「特定鳥獣保護管理計画」を策定・実行しています。
具体的には、生息数が一定の上限(約800頭)を超えた場合には、専門家による判断のもとで有害鳥獣捕獲や狩猟を一部解禁するなど、個体数の管理を行っています。これは、熊が増えすぎることによる深刻な人身事故や農作物被害を未然に防ぐための重要な取り組みです。
つまり、有馬温泉周辺での目撃情報が増えているのは、単発的な出来事ではなく、兵庫県全体で熊の生息域が南へ広がっているという大きな流れの中での現象なんですね。点で見るのではなく、広い視野で状況を捉えることが大切です。
私たち観光客としては、こうした行政の取り組みや生物学的な背景を理解した上で、県が発信する公式情報に常に注意を払い、慎重に行動することが求められます。
熊の活動が活発になる時期と時間帯

熊との不幸な遭遇を避けるためには、相手の生態、つまり行動パターンを知ることが最も効果的な対策の一つです。ツキノワグマの活動には、季節や1日の時間帯によって、かなり明確なパターンがあります。
まず、季節ごとの活動パターンを詳しく見ていきましょう。
季節別・熊の活動レベルと行動理由
- 春(4月~5月): 冬眠から目覚め、失われた体力を回復するために食欲が非常に旺盛になる時期。フキノトウなどの山菜や、前年に落ちた木の実などを求めて活発に行動します。冬眠中に出産した子熊を連れた母熊に遭遇するリスクが最も高い、非常に危険な季節です。
- 夏(6月~8月): 交尾期にあたり、特にオスはメスを求めて広範囲を移動します。アリやハチの子、木苺などを食べますが、森の奥深くで行動することが比較的多いため、人里での出没は一旦落ち着く傾向があります。しかし、餌が不足すると人里に現れることもあります。
- 秋(9月~11月): 長い冬眠に備えて体に脂肪を蓄えるため、一年で最も食欲旺盛になる「食い溜め」の時期です。主食であるドングリ(ブナやナラの実)を求めて広範囲を執拗に動き回るため、人里への出没件数が年間で最も多くなります。
- 冬(12月~3月): 多くの熊が巣穴で冬眠に入りますが、近年の暖冬の影響や、秋に十分な餌を食べられなかった若い個体などは、冬眠しない、あるいは冬眠が浅く途中で起きてしまうことがあります。冬でも目撃される可能性はゼロではありません。
次に、1日の中での活動時間帯です。熊は基本的に薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)と言われ、日の出前の早朝(午前4時~7時頃)と、日没後の夕方から夜間(午後5時~10時頃)にかけて最も活発に行動します。
これは、外敵に見つかりにくく、かつ涼しくて動きやすい時間帯を狙っているためと考えられています。日中の暑い時間帯は、比較的、深い藪の中などで休息していることが多いです。
有馬温泉での観光においても、この「秋」という季節と、「早朝・夕方」という時間帯を強く意識し、特にハイキングなどで山に入る際は、活動が鈍る日中の明るい時間帯に行動するように計画するのが極めて賢明です。
安全な有馬温泉旅行のための熊対策

これまでの情報を総合し、有馬温泉やその周辺地域を安全に楽しむための具体的な対策を、より実践的なレベルでまとめます。過度に恐れる必要はありませんが、「自分の身は自分で守る」という意識と、正しい知識に基づく準備が何よりも重要です。
1.【出発前】情報を制する者が、リスクを制する
旅行の計画段階から、最新の出没情報を確認する習慣をつけましょう。前述の「兵庫県森林動物研究センター」や「神戸市」「三田市」などの公式サイトが最も信頼できます。現地に到着してからも、旅館のフロントスタッフや観光案内所などで、「最近このあたりで熊の目撃情報はありますか?」と尋ねてみるのも非常に有効な情報収集手段です。
2.【行動中】音で知らせ、五感を働かせる
山道や自然豊かなハイキングコースを歩く際は、熊鈴やラジオを携帯し、常に音を鳴らすことを徹底してください。複数人で訪れる場合は、時折、意識的に大きな声で会話をしたり、手を叩いたりするのも効果的です。自分の存在を早い段階で熊に知らせ、不意の遭遇(ニアミス)を避けることが最大の防御策です。
3.【食事・休憩時】食べ物とゴミの管理を生命線と心得る
熊は人間の数千倍とも言われる非常に優れた嗅覚を持っています。お弁当の残りや菓子の袋、ジュースの缶などのゴミは、ジップロックなどで匂いを密閉し、必ず持ち帰るのが鉄則です。リュックサックの外側に食べ物をぶら下げたり、車のダッシュボードにお菓子を置きっぱなしにしたりするのも絶対にやめましょう。バーベキューなどを楽しむ際も、食材や調理器具、ゴミの管理を徹底してください。
もし熊に遭遇してしまったら…究極のシミュレーション
万が一、至近距離で熊に出会ってしまった場合は、パニックにならず、以下の行動を冷静に取ることが生存の確率を大きく左右します。
- 【NG】大声を出さない、騒がない: 熊を過度に興奮させ、攻撃のスイッチを入れてしまう可能性があります。
- 【NG】背中を見せて走って逃げない: 熊は本能的に逃げるものを追いかける習性があり、その走力は時速50km以上に達します。人間が走って逃げ切ることは不可能です。絶対に背を向けてはいけません。
- 【OK】ゆっくりと後ずさりする: 熊から決して目を離さず、ゆっくりと、静かに後ずさりして距離を取ってください。熊との間に木や岩など障害物を挟むように動くと、より安全です。
- 【最終手段】熊撃退スプレー: 登山を本格的に行う方は、熊撃退スプレーの携行も検討に値します。ただし、これは風向きなどを考慮して正しく使わないと逆効果になるため、使用方法の十分な訓練が必要です。
これらの基本対策を一人ひとりが実践することが、あなた自身の安全を守るだけでなく、熊を人里に慣れさせないことにもつながり、結果として不幸な遭遇を減らすことになります。
▼ 有馬温泉周辺のハイキングを計画中の方へ ▼
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有馬温泉で熊に遭遇しないための心得

- 有馬温泉は神戸市北区に位置し熊の生息域に近いことを認識する
- 近年は神戸市南部や芦屋市、三田市など市街地に近い場所での目撃が増えている
- 特に六甲山系や有馬富士公園周辺でのハイキングは注意が必要
- 兵庫県の公式マップで最新の出没情報を必ず確認する
- 子グマの目撃は近くに危険な親熊がいるサインなので絶対に近づかない
- 熊の活動が最も活発になるのは秋のシーズン
- 時間帯としては夕方から早朝にかけて人里に出没しやすい
- 山や自然豊かな場所へ行く際は熊鈴やラジオを携帯する
- 単独行動は避け複数人で会話しながら行動する
- 食べ物の匂いは熊を誘引するためゴミは必ず持ち帰る
- 万が一遭遇したら騒がず背を向けずゆっくり後ずさりする
- 兵庫県全体の熊の推定生息数は1000頭前後と決して少なくない
- 熊も本来は人を恐れる動物であることを理解する
- 正しい知識を持つことが過度な恐怖を和らげる
- 安全対策を万全にして有馬温泉の素晴らしい自然と温泉を楽しむ
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